育児書のない育児

正期産で生まれたにもかかわらず原因不明の先天性網膜剥離で片目が見えていなかった長女と、3ヶ月の早産で超未熟児の次女のことについて記録して行きたいと思います

長女の障がいと病気が判明するまで

右顔面の膨らみについては、様子見となったことに加え、私自身は全然気にならなかったことから、このときはごく普通の新生児を抱えた眠いけれど、幸せな生活でした。


違和感を持ったのは、三週間ほど経ったある日、娘の授乳中に瞳の輝きが左右で違っていたことでした。右目の黒目が濁っているように見えたのです。

ただ、眼球の大きさに左右差があったわけでもなく、本当によく見なければわからないくらいの違いでした。一ヶ月検診時、産科で相談した際も、少し充血しているからと、点眼薬を処方されたくらい気づきにくいものでしたが、母親の勘というのか、一刻も早く眼科に連れて行かなければと、焦りを覚えるようになったのです。


しかし、里帰り先の眼科で眼底検査をしてもらったもののはっきりとしたことがわからず、紹介されたのは成育医療研究センターでした。子どもが生まれたばかりの私でも耳にしたことがあるような小児病院の総本山に紹介状を出されて、受診までの一週間がこれまで生きてきた中で一番長く感じられたのを覚えています。


また、このとき並行して、右顔面の腫れについての検査も進めていました。こちらは里帰りした産科に出してもらった紹介状を片手に、順天堂医院を受診。小児科経由で、MRIの予約を入れることとなりました。


先に受診したのは、成育医療研究センター。生後1ヶ月ということもあって、タクシーを利用して向かいました。お子さまに眼疾患を持っている方の多くがご存知であろう先生に診て頂きました。

そして言われたのが、左目は正眼だが、右目は光覚もない、手術はできるが、光を取り戻せるかどうかの可能性しかないうえ、萎縮を進めるだけだろうから、オススメしないというものでした。

頭をハンマーで殴られるというか、帰りのタクシーではただぼーっとして、一緒についてきた母親がなぜかタクシーの運転手と会話し続けていたことだけが印象に残っています。


なんで自分の子に限って、なんで、なんで、なんでを何回繰り返したかわかりません。地元の眼科を受診してからずっと眠れない日々が続き、寝不足はピークに達していましたが、当然この日も眠れるわけがなく、一生懸命スマホでいろんな情報を集めながら、絶望の淵に立っていました。


ただ、その翌日、受診した順天堂医院の小児眼科の先生に救われました。成育の先生は良くも悪くも、重症のお子さんばかり見られていることもあって、片目が見えれば何の問題もないと、あっけらかんと言い放つような感じがありました。(これは今になればわからなくもないのですが)

一方で、順天堂の先生はもう少し親身に話を聞いてくださり、不安を一つずつ取り除いていくことができました。


また、ネットで同じようなお子さんを持つ方と交流することで、気持ちの浮き沈みは本当に激しかったですが、一歩ずつ先に進んでいけたように思います。


問題は、右頬のふくらみでした。

長くなったので、次に続きます。